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2008年3月13日 (木)

明日なき世界

 エロ原稿、全然手をつけられてません。 
 この週末には、なんとか、なんとかっっ!

 …な状態のはずなのに、また、埒も無いコトで更新かましてしまいます。すいません。

 今日はちょっとトバしてイキます。
 いつもと違って推敲無し、思いつきとイキオイだけでどんだけのモンになるのか。<推敲してて「あんなん」デスカ!とかは言いっこ無しで!

 ちゃんと着地できたらお慰み、と言うコトで。

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 東の空が 燃えてるぜ
 大砲の弾が 破裂してるぜ
 お前は殺しの出来る年齢
 でも 選挙権もまだ持たされちゃいねえ
 鉄砲かついで 得意になって
 これじゃ 世界中が死人の山さ

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 死んだ父親は、満州の生まれだった。
 植民地の、一旗上げた日本人家庭に生まれたわけだ。
 敗戦のドサマギで財産も何もかも失くして、流れ流れて、北海道のど田舎に落ち着いて、そのまま大きくなった。
 「あの戦争」が、父親を、北海道まで運んできた。

 父親の思い出話を聞かされて、間接的に、私も「あの戦争」を経験している、とも言える。

 今、20代以下の人たちには遠い話だろうが、私達の親は、「あの戦争」の前後に生まれ、焼け跡で泣き笑いして大きくなり、私達を生んで育てた人たちなのだ。

 『戦争を知らない子供たち』へのアンサーソングとして、頭脳警察が歌ったとおり、私達の父親や、彼らの世代は、『戦争しか知らない子供たち』だったのだ、と思う。

 日中戦争。
 朝鮮戦争。
 ベトナム戦争。
 アメリカ。フランス。アルジェリア。カンボジア。エチオピア。
 ロシア。イラク。アフガニスタン。ルーマニア。ソマリア。中国。パレスチナ。
 エルサルバドル。ニカラグア。アルゼンチン。イラン。ラオス。東ティモール。
 コンゴ。イスラエル。アイルランド。フォークランド。グレナダ。 
 スリランカ。インド。ユーゴ。チェコ。南アフリカ。パキスタン。ハイチ。グアテマラ。…

 親父達だけではない、私達だって、もしかしたら、戦争しか知らないのではないか。

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 俺たちがまだ生まれる前から
 世界は血を流しているのさ

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 極私的な話だが、私と嫁について言えば、「あの戦争」がめぐりめぐって二人を引き合わせた、とも言える。
 私たち誰一人として、「歴史の子」であるコトをまぬがれ得ない。

 『歴史からとびだせ』とは、よくぞ歌ったモノだ。

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 神ねむりたる天が下
 智慧ことごとく黙したり
 いざ起て、マルス、いさましく…

 おお、何も見んでも、ソラで書けた。
 覚えてるもんだね、こんなおっちゃんになっても。

 智慧ことごとく黙したり

 60年以上も昔に書かれたこの一節は、まったく古くならない。

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 連帯を求めて孤立を恐れず
 力及ばずして仆れることを辞さないが
 力を尽くさずして挫けることを拒否する

 「孤立無援の思想」。
 『覚悟のススメ』なんか、まさに、「孤立無援の思想」に貫かれていたように思うんだが。

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 このちっぽけな町で いざこざを起こした俺に
 奴らはライフル銃を握らせた
 どこか遠い国に送り込んで
 黄色人種を殺させるために

 この10年間 ボロボロになりながら生きてきた
 どこに行くこともできず ここから動くこともできず 

 アメリカで生まれた
 俺は合州国で生まれた
 俺は合州国で生まれた
 俺は アメリカの厄介者

 ブルース=スプリングスティーンのこの曲を聴いたボブ=グリーンは、こう書いた。
 「叫ばないで欲しい。間違っていたことは、自分たちにもわかっているのだから。」
 以来、ボブ=グリーンは、私が最も嫌いなモノ書きの一人である。

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 「気概に欠ける」とか散々書きましたが、すいません。私が間違っていました。
 謹んで、撤回させていただきます。

 週刊少年マガジン15号。

 新連載『スタンドバイミー』。

 少年誌で、こう言うテーマでくるか!

 また、ヒロインが、かわいいんだコレが。
 絵的には、まだまだコレからの作家さんだと思うが、ヒロインのユキに「血が通っている」かんじが、実にイイです。
 彼女を拾い上げる「運命の手」は、彼女をドコに連れて行こうとしているのか。もう、ドキドキです。
 マガジンのコトなので、編集サイドの相当の介入…もとい、「指導」が働いているコトが想像されますが、第一話を読む限り、イイ方向に働いているんではないか、と。

 ヒロインと主人公を取り巻く世界は、戦争と言う名の「非日常」が「日常」化させられた、近未来の日本。

 ああ、「その時」は、たぶん、こんなふうになるんだろうなあ、と思わせる、「有事」の風景。

 ごまかしようも無い、「自衛隊」=軍隊が戦争している世界。

 Web上には、「世界一視野が狭い人種」=ネット右翼がウヨウヨしている当節。
 フリーターやニートの社会的身分の上昇のために、(どう短絡したらそんな結論になるのか神経を疑うが)戦争を熱望するような手合いが、ある種の支持を受けるようなこの時代。
 今の子供に、「戦争」に「リアル」を感じさせるコトなんて、出来るんだろうか。
 ソレとも、この『スタンドバイミー』と言う作品、そんなコトはハナから狙ってないのかもしれないが。

 『クニミツの政』のような快作も過去にあったように、マガジンって、「社会派」ぽいの好きですよね。ソレと、「いまどきの子供たち」の「リアル」を強く意識した作品とか。
 最近は、「そういうの」を狙っても狙ってもハズしてばっかりのような印象でしたが(成功しているのは『[シバトラ]』くらい?)、『スタンドバイミー』には、ちょっと期待してしまいます。

 この新連載が、少年読者層の心をどれだけとらえられるかまったく予想できません。
 ソレだけ、この作品は「冒険」に見えます。私みたいなへそまがりから見ても。
 今、あえて、こんな作品をもってこようなどと考えて、しかも実際にやってしまう少年マガジンの英断に、思わず「ごめんなさい!」と頭も下がります。
 でも、もし、今後、益体も無い、グダグダなラブストーリーにしかならなかったら、拍子抜けですけど!

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 この国は沼地だ。やがてお前にもわかるだろうな。この国は考えていたより、もっと怖ろしい沼地だった。どんな苗もその沼地に植えられれば、根が腐りはじめる。

 
その沼地を、「諸価値を相殺する緩衝装置」と表現したのは、誰だったか。…ダメだ、思い出せない。

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 ナチス・ドイツ時代。
 強制収容所のガス室に送られたユダヤ人達は、ワーグナーをBGMに聴かされながら殺されていったと言う。

 「音楽に罪は無い」 などと言う言い草は、寝言にもならない。

 パレスチナで、毎日のように女子供を殺しているのは、アウシュピッツの地獄を生き延びた人々の子孫達ではなかったか…。

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 お前は殺しの出来る年齢
 でも 選挙権もまだ持たされちゃいねえ

 
そんな世界は、私達にとっての夢物語ではなく、もうソコまで来ているのかもしれない。
 残念なコトに、悪夢として。

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 ああ、やっぱり、うまいコト着地できなかったよ。

 すんません。もう寝ますわ。明日も仕事だし。

 おやすみなさい。

 みなさんも、良い夢を。
 どうか。どうか。

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コメント

色々と読ませていただきました。
自分は元自衛官でありましたので上手くは言えませんが戦争というものの
ウンチクは上手く語れません。ただ良く言われるのは『自衛官=戦争を好む』と言う事。それはまったくの間違いでして、確かに一般の人よりは色々と専門的な技術が身につきますが決して好戦的ではない極々普通の人達と同じ人間なんですよね。(笑)

戦争を上手く伝えると言うのは難しいですよね。実際TVやWeb上では映像がゴロゴロしておりますが、どんなすごい映像を観たとしてもそれはあくまで映像でありモニターを通している限り生では無いただのフィクションと同じなのですから。

難しいですよね。(笑)

上の歌詞ってどこかで聴いた事があると思ったら忌野 清志郎の『COVERS』という色々な曲のカヴァー曲の中に似たような歌詞がありました。

投稿: 中村3曹 | 2008年3月15日 (土) 00時07分

 こんな話題に喰いついてくる人はいないと思って好き勝手書き散らしてしまいましたが…3曹さん、コメントありがとうございます! 

 「戦争」について語るコトが困難だからと言って、語るコトを憚る理由もありません。一方で、「戦争」について語るコトに困難を感じない人は信用できないですよね。

 3曹さんが言われるとおり、私たちは、なぜ「戦争」をフィクショナルにしか感じられなくなっているのか。ヘタすると、「戦争」そのものよりコッチの方が厄介な問題だと思います。
 
 私たちは「決して好戦的ではない極々普通の人達」ですが、古今東西、その「普通の人達」が多くの場合、戦争を支持してきたのも事実。敵は自分の中に在り…ホント、難しいです。
 
 似たようなと言うか、「でも選挙権もまだ…」は、ズバリ『COVERS』の1曲目『明日なき世界』からです。さすが同世代!ご存知でしたかっ。
 一応書いておくと、上から順に、『明日なき世界』(RCサクセション)、『バニシング・ロード』(PANTA)、『マルスの歌』(石川淳)、東大全共闘の有名な落書き(一体誰が書いたんだろう)、『ボーン・イン・ザ・USA』(ブルース=スプリングスティーン)、『沈黙』(遠藤周作)からの引用でした。

投稿: PAN太 | 2008年3月16日 (日) 02時06分

さすがに日本が戦場になる戦争を支持するものはいないと思います。

投稿: nuko | 2008年3月30日 (日) 06時29分

 nukoさん、コメントありがとうございます。

 >日本が戦場になる戦争を支持するものはいない
 もしかしたら、そうかもしれません…では、ソレが「日本国外で行われる戦争」ならば、果たしてどうなるコトでしょう。

 「この戦争は支持する」「この戦争は支持しない」などと言う態度に、一体何の意味があるのかと思います。「自分達の頭の上に爆弾が落ちてこない限り、この世界のどこかで戦争があっても別に構わない」と言ってるだけだと思いますよ。

投稿: PAN太 | 2008年3月31日 (月) 02時23分

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